・プラズマ宇宙論

 宇宙論というと、ビッグバンのような相対論的宇宙論ばかりが話題になるが、他にも注
目すべき宇宙論が存在する。その中で最も注目されるべきなのが、『プラズマ宇宙論』で
ある。
 プラズマ宇宙論は、重力のみならず、電気や磁気の作用も考慮した宇宙論である。これ
は、宇宙の物質の9割以上がプラズマの状態で存在しているという事実に基づいている。
プラズマ宇宙論の良いところは、考察の対象としている問題を、スケールを変えて検証で
きる点にある。つまり、宇宙のようなスケールの大きい問題を、実験室のようなスケール
の小さい問題に、スケール・ダウンして扱えることである。このため、プラズマ宇宙論は、
実験による直接的な検証が可能である。これが、相対論的宇宙論などとは大きく違う点で
ある。
 プラズマ宇宙論は、メディアの評判とは裏腹に、非常に多くの成果を収めている。それ
も、太陽のプロミネンスから、渦巻き銀河、さらには宇宙の大規模構造に至るまで、実に
様々なスケールの問題を、極めて合理的に説明しているのである。
 中でも決定的なのが、渦巻き銀河についてである。
 相対論的宇宙論のような『重力しか考慮しない宇宙論』では、多くの御都合主義的な仮
説が必要である。たとえば、中心に高速で回転するブラックホールがあるはずだとか、渦
巻き銀河がバラバラにならないために目に見えない物質(ダークマター)があるはずだと
いった具合である。もっとも、これらの恣意的な仮説を認めたとしても、説明できるのは
今現在の力のバランスだけである。渦巻き銀河がどのようにしてできたのかということに
ついては、全く説明できない。
 これに対して、プラズマ宇宙論では、いかなる御都合主義的な仮説をも必要としない。
しかも、渦巻き銀河がどのようにしてできるのか、その過程も合理的に説明できるのであ
る。しかも観測事実も、プラズマ宇宙論を支持しているのだ。
 渦巻き銀河の問題は、プラズマ宇宙論の膨大な成功例のほんの一部にすぎない。それは
ともかく、プラズマ宇宙論は、元来、相対論的効果(つまり大きな重力の影響)が無視で
きるほど小さい問題を扱う学問であった。そのプラズマ宇宙論が、相対論的宇宙論の聖域
を侵してしまったことは、何とも暗示的である。
 こうしてみると、やはり相対論がマックスウェル電磁気学の限界を超えて乱用した結果
生まれた疑似科学であることがわかるだろう。プラズマ宇宙論の基本となっているのは、
その名からわかるように、プラズマ物理学である。プラズマ物理学では、マックスウェル
方程式に加えて、ローレンツ力も考慮する学問である。ローレンツ力は、マックスウェル
方程式では説明がつかない。だが、力線の理論なら説明ができる。
 これまで、力線の理論によって、相対論的効果が実は電磁気学的現象であることを示し
てきた。プラズマ宇宙論の成功も、力線の理論の正当性を裏付けるものといえるだろう。

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