4.場は見かけ上の概念にすぎない
たとえば、下図のような場合があったとします。
○ ○
A B
ここで、○は正電荷とします。
この状態を、『1』としましょう。
この場合、電荷Aは、電荷Bから左向きの電気力を受けます。
次に、次のような状態はどうでしょうか?
● ○
C A
ここで、●を負電荷とします。
この状態を、『2』としましょう。
この場合も、電荷Aは左向きの力を受けますね。
つまり、電荷Aにとっては、『1』も『2』も見分けがつかない、同じ状態ということに
なってしますのです。
同様なものとして、以下のような状態が考えられます。
状態『3』
○
D
○
A
○
E
状態『4』
│+
│+
○ │+
A │+
│+
F(正電極)
状態『5』
○ ○ ○
F A G
状態『6』
↑ ↑ ↑ ↑ ↑
│ │ │ │ │
│ │ ○ │ │ 手前側から向こう側へ移動する磁力線
│ │ A │ │
│ │ │ │ │
他にも、まだまだ沢山ありますが、これぐらいにしておきましょう。
とにかく、電荷Aは、これらの状態を見分けることができません。
電荷Aにとって、これらは全て同じ状態なのです。
さて、場は単位量あたりに働く力にすぎません。
このことと、上で述べたこととを考えあわせると、場というものが見かけ上の概念にすぎ
ないことが、おわかりいただけると思います。
と同時に、場というものが、周囲の状態によって決まるものだ、ということも、おわかり
になると思います。
つまり、これこそ、遠隔作用の非局所性、そして、『疑似エーテル』や『疑似近接作用』
の考え方に結びつくものなのです。
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